kogame2004のブログ

電子工作+プログラミング、書道が好きな中学一年生。 小3より各種ワークショップで色々な体験をしているうちに電子工作+プログラミング(フィジカルコンピューティング)に興味を持ち、現在に至ります。RaspberryPiでのもの作りは小4の4月から始めました。

MakerFaireTokyo2015出展の作品の製作の話 「レインボー風車」編

 今回のMFTOtOMOブースのテーマは「ワリバシティ」。
OtOMO+の「棒」の回で割り箸工作をしたのがきっかけとなって、割り箸工作で作る「ワリバシティ」がテーマになった。

「棒」の回では、トラス構造で割り箸を組んでいくと丈夫になることを学んだ。
で、トラス構造繋がりということで、2012年のMFTでOtOMOブースに登場した伝説のキリンタワーの首の部分を今回、再活用することになった。

僕は何を出展しようか、考え、キリンタワーがあるなら、そこに飾るモノを作ろうと思った。
ちっちゃいものくらぶで購入した「お掃除ロボモーター」を使いたかったので、モーターで簡単に回せそうなものと考えると、風車くらいしか思いつかなかった。

本当は巨大バーサライターを作りたかったけれど、MFTまで2週間半ちょっとしかない。だから、バーサライターはあきらめ、風車を作ることにした。

まず、風車の回る仕組みを考えた。

大きな歯車を作る

巨大風車にしたいので、大きな羽根をつける。大きな羽根を回せるような力を出すには、大きな歯車を使えばいいと思って、大きな歯車になりそうなものを探した。

が、無くて、料理用のザルとピアニカホース(蛇腹部分がギアになる)で大きな歯車を作った。

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ザル歯車は成功したけれど、歯車の噛み具合が悪く、安定しない。

ここで、100円均一で買ったスポンジ棒(長さ120cm)を羽根として取りつけ、
風車として回してみる。一応回るけれど、安定しないし、tech未来のギアのセットを使用していたので、なのぼ~どAGからの制御はほぼ不可能だった。

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 ここで、行き詰る。

大きな歯車ではなく、プーリーで回す方が簡単でオススメだと、くらもさんからアドバイスをもらったけれど、やはりこの仕組みに限界を感じたので、ボツにし、一から仕組みを考え直すことにした。

ベアリングを使う

 風車がスムーズに回る構造を調べてみた。ベアリングを使うといいらしいと知った。
ホームセンターでベアリング購入。

 ラップの芯に切り込みを入れ、ベアリングをセット。軸は家にあった突っ張り棒を使用。ベアリングの穴に突っ張り棒を入れると少しゆるい。輪ゴムを巻いてみたら、
ピッタリと固定できた。

 ここで、テーマの割り箸を使って、風車の羽根を作ってみる。
が、割り箸の骨組みだけの羽根だけなら問題なく回るけれど、薄いスポンジ板を取り付けると強度が弱く、崩れてしまうし、骨組みとしては重すぎることがわかり、割り箸風車は断念。

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ベアリングを使っていると、大きな羽根がついても(重さがあっても)スムーズに回る。
ベアリング凄いな。
家の扇風機を分解して、ベアリングの動きを改めて確かめる。
やっぱり、ベアリングって凄い!

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次にラップの芯の周りに巻きすをグルーガンで固定した。

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プラダンに穴を開け、お掃除ロボモーターをはめ込み、結束バンドで固定する。

お掃除ロボモーターについていた固定用のバネが役にたった。
ぐらつきをおさえてくれる。(噛み具合を更によくする為に後日、バネを新品2本に入れ替えする。下記写真)
風車の軸、突っ張り棒の穴を開け、プラダンに通す。ぐらつかないよう、裏側を固定して、お掃除ロボモーターとの噛み具合を試す。

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想像以上にうまくいった。
これで、風車をモーターで回す仕組みはできた!

風車の制御はscratch 超音波センサーとkinect、2通りで風車を操作

 風車は、なのぼ~どAGを使用して、scratchでモーターの回転を制御する。
scratchで制御する超音波センサーもバッチリ!
なのぼ~どAGの超音波センサー(距離センサー)で、来場者を感知し、交互に右回転、左回転するプログラムをscratchで作った。
 
 kinectで来場者に腕を挙げてもらって、その動きで風車を右回転、左回転と操作してもらうプログラムもscratchで作った。

ついでに、回転にあわせて、トトロと妖怪ウォッチの曲が流れるようにプログラミングもしてある。来場した小さい子が喜んでくれるように曲を決めた。
 ドレミを調べて、scratchのピアノの音を組み合わせて曲を作った。

まだ羽根は試作の状態だけれど、キリンタワーにどう取りつけるか、やってみないとわからないので、OtOMO+のMFT準備会の時、くらもさんのアトリエで試す。

風車の軸は、3m25cmの高さになることがわかった。下の写真の感じ。
羽根の直径は120cm。風車が回ったとき、身長180cmの大人の頭に羽根が当たるぐらい。
子どもには当たらないので安全そうだ。

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 LEDの取り付け

次は、LED120灯の取り付けだ。
以前買った60灯と新しく買った60灯を半田付け。

はじめ、60灯しか光らないというプログラムになっていた為、61灯めから点灯しなかった。そのため、プログラムを書き換える必要があり、arduino blockを使って、120灯点灯するように書き換えた。

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 すると、第二の問題が発生。LEDの光り方が不安定なのだ。
よく見てみると、LEDテープのある部分(ジャンパーワイヤーを繋ぐためのものが半田付けされている所)の半田付け部分の銅版の付け根が割れていた。

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 そのある部分を半田付けし直したりしたが、LEDの光り方が不安定な状態が続いた。
なので、思い切って、LEDの銅版が割れていた1灯をニッパーで切り取った。

そして、切った後、新しく出てきたLEDの銅版に半田付けをする。

 ここで、第三の問題が発生。僕の半田付けのスキルが低いため、ハンダをぐちゃぐちゃにつけてしまった。また1灯を無駄にしようとも思ったが、これ以上、お金を無駄にしたくはないので、銅版のハンダを半田吸い取り線で取り、もう一度やり直す。

f:id:kogame2004:20150805183616p:plain半田付けは初心者ではないのだが、ちょっと前まで、自分の中ではまあまあ上手かったはずなのに、最近はすごく下手になってきてしまった。

そこまで間を開けていないのに。はぁーー。ため息。そんなこんなで無理やり半田付けを完成させ、LED119灯が点灯するか、チェックする。

なんとかついた。

銅版と銅版の間にハンダもついていないので、最近の僕としては上出来だろう。
これからはLEDテープの銅版を割らないように慎重に扱わねば。(もともと慎重に扱っているつもりなんですが。)

 LEDは光が増すように、ホログラムシートを下に貼った。
風車の羽根とは別に、渦巻きLEDを貼りつけたボードを作り、ボードごと取り外せるようにした。
 風車の軸の先には丸いタッパを加工し、LED基板とモバイルバッテリー、ジャンパーワイヤー、大電流用ケーブルを収納できるようにした。
 回転する時に、モバイルバッテリーがタッパの中で移動しないようにスポンジを加工して動かないようにした。モバイルバッテリーがはんぱなく熱くなるので、タッパの底に穴も開けた。この穴はモバイルバッテリーの電源を入れたり、切ったりする時にも使えるので、一石二鳥だった。

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 このLED基板&モバイルバッテリー等を収納したタッパの固定は、もともと両面テープのマジックテープで、着脱できるようにしていた。
 でも、重さと熱さで?マジックテープの両面テープ粘着力が効かなかった。
その為、makedo2個でボードに固定する。
 当日の朝、タミヤのピンバイスで穴を開けて、makedoの取り付け穴を開ける。
結構穴を大きく開けないとmakedoが差し込めなくて、あせった。
 
風車の回転OK! 
渦巻きLED点灯OK!

「ワリバシティ」と「OtOMO」のロゴステッカーも作って、羽根に貼った。
完成したレインボー風車はこんな感じ。

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MakerFaireTokyo2015で実際にレインボー風車が回っている様子(動画)


MakerFaireTokyo2015 レインボー風車